どうして私を置いていったのですか
どうして・・・・私も・・・・
連れて行ってくださらなかったんですか・・・・・
夜一様・・・・・・・・・
置き去り
ダッ
先日から引続いている朽木ルキアの処刑であわただしく物事が進んでいた。
今日。朽木ルキアは処刑される予定だった。
しかし。朽木ルキアは六番隊副隊長の荒原井恋次につれられ逃走した。
そして今。砕蜂は処刑台の下の森の中で、昔。自分の目指す地位に居た彼女。
四楓院夜一と戦っていた。
砕蜂は苦戦していた。
先刻まで優位だったが、今、優位に立っているのは夜一だ。
「百年の隔絶は貴様に衰えを!私に力を与えた筈だ!!!」
何故私が未だ負けるっ・・・・
「それなのに何故!!!貴様は未だ私の前に立っている!!!」
何故私は未だ超えられないっ・・・
「貴様は未だ私を支配し続ける!?答えろ!!!夜一!!!!」
何故私は未だ縛られているんだ・・・・・
「何故だっ・・・・・」
「何故私も連れて行って下さらなかったのですか!――――・・・・・」
何故私も・・・・・・
崩れるようにしてしゃがみ込む砕蜂
目には涙を溜めていた。
「すまないな・・・・」
崩れた砕蜂の肩にそっと触れる。
「おぬしがそれほどまでに思ってくれておったとは・・・・・」
「うぅっ・・・・」
「気づいてやれんで・・・・すまないな・・・・砕蜂・・・・」
貴女は知っていたでしょう・・・・私の気持ちを・・・・
昔から・・・・未だ変わらぬ私の思いを・・・・
「本当に・・・・すまない・・・・」
夜一は上から砕蜂をそっと抱く。
「・・・・知っていたのでしょう?・・・・・・」
「!」
砕蜂は云う。
夜一の暖かい胸に抱かれながら。
「貴女はっ・・・判っていたはずです・・・私の思いを・・・・・」
「・・・・・」
「それでも私を連れて行かなかったのは・・・私が足手まといだから・・・・っ」
「違う!!!」
夜一は半場叫ぶ形で答えた。
「・・・・・違う・・・・あまりにも危険な橋だったからじゃ・・・・・それに・・・・・」
「それに?・・・・」
「おぬしに儂の後をついでほしかったからじゃ・・・・」
「!!」
「儂の肩書きを背負わせて悪かったと思っておる。じゃが、儂はおぬしだからこそ肩書きを預けれたのじゃ・・・・」
「夜一様・・・・・」
「おぬしなら任せれるそう思ったからじゃ・・・・実際、良い総司令官になってくれた。」
「私は・・・・良い総司令官ではありません・・・・・」
貴女を目指して・・・・貴女を求めて這い上がった地位に貴女が居なくなって・・・
「・・・・・良い司令官じゃ・・・・」
「・・・・・そんなものいりませんでした・・・・・・」
そんなのいらない私は・・・・・っ
「・・・・・・・砕蜂?」
「そんなもの私は要りませんでした!!私はただ・・・・貴女様の隣に居たかったのです・・・・・・・」
唯、私は・・・・・
「唯、私は傍に居たかった・・・・・」
知らず知らずのうちに砕蜂の瞳から涙が流れていた。
たくさん、たくさん。流れていた。
そのことに夜一は気付いた。
「・・・・・・唯・・・・傍にっ・・・・」
「砕蜂・・・・・・」
儂だって・・・・・好きでおいていったのでは・・・・・
その言葉を云おうとしたが、声が出なくて。
言葉がつむげなくて。
「夜一様にとって私は重荷でしたか?・・・・・」
「そんなこと・・・・あるわけないじゃろう・・・・おぬしは何時までも儂の可愛い部下じゃ・・・・・・」
夜一の言葉は少し震えていた。
「・・・・・・夜一様・・・・?」
「もう・・・・どこへも行かぬ・・・・」
夜一様・・・・・・
「おぬしは・・・・儂の傍に居てくれるかの?・・・・」
答えは云うまでもなく。
「当たり前です・・・夜一様・・・・」
昔から貴女と共に私の心はありました。
それを貴女が気付くまでに時間がかかった・・・・
それだけのこと・・・・
「今度は置き去りにされないようについていますね・・・・・」
「あぁ。今度はちゃんとおぬしも連れて行く・・・・・・もう一人にはさせぬ・・・・・」
「・・・・・・身に余る言葉です・・・・・」
「はははっそうか。余るか。」
もう一人にならない・・・・これからは・・・・・
身に余る大きい言葉を。
大きな優しい言葉を。
この上なく感じる砕蜂。
もう・・・・置き去りにはされない・・・・
あの悲しみからはもう・・・・開放されたんだ・・・・・
空は真っ青でまるで砕蜂の心のようだった。
後書き――――
これは159話の最後らへんとくっつけて読んでいただけたら幸いです。
最後はやっぱりくっついてほしいです。
ってか本編で、何で砕蜂を置いていったのか描いてほしかったです。
今から描いたらきっと話がおかしくなるからなぁ。。
別に今から描いてくださってもいいんですが・・・
反省文が書けないよぅ。
詳しいことは日記に書こうと思います。
今日は南己さんから小説をいただいて。嬉しくて舞い上がってます。
小説は Galleryに載せておりますので。
是非是非読んでください。
マジでいいですよぉ!!!
南己さん大好きです(告白っ!!!)
2005/12/21狸作
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